相続人~相続の範囲と優先順位

目次
法定相続人の範囲と優先順位
「相続人」とは
民法では、相続人の範囲と順位について次のとおり定めています。
- 被相続人の配偶者は、常に相続人となります。
- 次の人は、次の順序で配偶者とともに相続人となります。
| 第1順位 | 被相続人の子 ※子が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは、孫(直系卑属)が相続人となります。 |
| 第2順位 | 被相続人に子や孫(直系卑属)がいないときは、被相続人の父母 ※父母が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは、被相続人の祖父母(直系尊属)が相続人となります。 |
| 第3順位 | 被相続人に子や孫(直系卑属)も父母や祖父母(直系尊属)もいないときは、被相続人の兄弟姉妹 ※兄弟姉妹が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは、被相続人のおい、めい(兄弟姉妹の子)が相続人となります。 |

※直系卑属:子・孫など自分より後の世代です。 養子も含まれます。
※直系尊属:父母・祖父母など自分より前の世代です。 養父母も含まれます。
法定相続人がいない場合
今まで登場した人が誰もいなければ、被相続人の財産(遺産)は国に収納されることになります。
被相続人がこうした流れに自分の意志を盛り込むのが遺言です。
相続人が行方不明の場合
遺産を引き継ぐべき相法定相続人の中にどこにいるか分からない人がいることがあります。
そうした場合、残りの法定相続人だけでは遺産分割協議が出来ず、財産を引き継ぐことが出来ません。
このような時は、家庭裁判所に不在者財産管理人選任審判の申立をして、不在者財産管理人を選任します。これによって、行方不明者がいても相続手続きは遂行できるのです。
また、行方不明者の生死が7年間不明の場合には、相続人は家庭裁判所に失踪宣告の申立をすることが出来ます。失踪宣告が確定すると、不在者は失踪期間満了時に死亡したと見做されます。
もし行方不明者の相続人がいる場合は新たに相続人に変わって分割協議がなされます。また、行方不明者自身の相続も同時に行われることになります。
相続人同士の権利調整
相続を円滑に終わらせ将来も相続人同士が仲良く付き合っていくためのコツとして、相続手続きに於いては自分にとっても無駄(益のないこと)だと思うことを進んでする、という心構えが大切です。
無駄とは、もう少し具体的に言えば相手(人)に対して思いやりを持って対応していく心構えを持つことです。最も明確な方法は、財産相続について自ら譲歩する、つまりより円満な遺産分割が出来そうだと判断したら、自分取り分を法定相続分より少なくしても良いと積極的に申し出ることです。
無論、その背景には相手が望んでいる相続の形を察知して、それに合わせた対処をするという気配りがあるわけです。
相手のためにする無駄は、たくさんあります。
皆が価値のあると考える財産を自分は相続しないように自然にふるまう、相続に関する様々な手続きについては率先してまとめ役となり作業をする、誰かが勝手なことを言っても我慢して言わせてあげる等々、無駄だと思う時間を費やすことをごく当たり前に心がけることが大切です。
ポイントは「心ある無駄をする」こと
考え方のポイントは、「心ある無駄をする」という言葉に集約されます。相手のことを考えて行う無駄な思想は、実は最も大切なことなのです。そして、それが幸せな相続のための最大の権利調整です。
